雲ノ平・水晶岳・鷲羽岳・三俣蓮華岳・双六岳・槍ヶ岳

折立〜薬師沢〜雲ノ平〜高天原〜水晶岳〜鷲羽岳〜三俣蓮華岳〜双六岳〜槍ヶ岳〜上高地 1997/8/14-20

8/14(木)

池袋発23:00の西武のバスで出発。

8/15(金)

5:50に富山駅着。富山地鉄のバスで6:15に富山駅発、8:25頃に折立着。

西武のハイウェイバスは旅行会社で予約できたが、富山地鉄のバスは旅行会社では予約できず、直接、富山地鉄に予約する必要があった。なお、このバスはすいていれば予約無しでのれるが、いっぱいの時は予約のない人は乗れなくなるそうだ。

折立〜太郎平〜薬師沢小屋

折立〜太郎平までは太郎山が見え出すあたりからわりと緩やかな登りで、途中から木道、石畳ありの道があるので足の速い人はコースタイム以上のスピードで歩ける。

太郎平から沢に下る道は日にあぶられてちょっと暑かった。沢の出会いからしばらく行くと木道があって、ここからはサクサク歩けた。

この日の薬師沢小屋の混み方は2畳に3人。

コースタイム

8/16(土)

薬師沢小屋〜木道〜雲ノ平山荘

薬師沢小屋から雲ノ平の木道まではわりと急な上り。靴底の地面へのかかりが悪く、ソールのちびた靴を履いてきたことを後悔した。木道からは快適な歩き。

雲ノ平山荘〜高天原温泉

雲ノ平から高天原は途中から結構下る。途中から樹林帯に入るが、そこの初めの方が結構急でぬかって滑りやすい道だったので再びソールのちびた靴で来たことを後悔した。

この日は本当は高天原山荘に泊まる予定だったが、高天原温泉に11時前に着いたのと地図で見ると水晶小屋まではそんなに急な登りでないので水晶小屋まで行くことにした。とりあえず、温泉で汗を流して、龍晶の池を見て、高天原山荘で水を補給したのちに岩苔乗越へ向かって出発。

高天原温泉〜岩苔乗越〜水晶小屋

岩苔乗越までの途中にあったトリカブトの群生は見事だった。

岩苔乗越の手前で結構バテてしまって、水晶小屋まではちょっとつらかった。ワリモ分岐でキヤノンのズームレンズの落とし物を拾ってしまいこれを水晶小屋に届けるのに持っていったのが疲れに拍車をかけた。

水晶小屋は本などで見ると定員30名と書いてあるが、本当に小さな小屋だった。宿泊の手続きの時に昨日は50人でぎゅうぎゅう詰めで土間(1.5畳くらい)に7人寝てもらったと脅されたが、三俣山荘まで行く気力はなかったのでここに泊まることにした。結局は、1畳に2人程度の混み具合だった。小さな小屋なのでハイシーズンには混むのは火を見るより明らかなので泊まらない方が無難だろう。天水に頼っているのでこの小屋では宿泊客でも水は分けてもらえない。

小屋に付いた時点で足にけがをした人がいて、その人は後で小屋の裏手に着陸した富山県警のヘリで下山していった。結構、ガスって来ていたが、一帯の各小屋が天候の状態を無線でやり取りして、それを元にヘリはやって来て、けが人を運んでいった。このけがをした人だが、片方の足にしか包帯をしていなかったが、壁越しに聞こえてきた小屋の定時連絡の無線(太郎平、雲ノ平、三俣、双六近辺の山小屋は定時に天候、登山客の数、登山客の行き先を連絡しあっているらしい)によれば両足を骨折していたそうだ。

コースタイム

8/17(日)

水晶小屋で日の出を見つつ、朝食(小屋の入り口が開いていてちょうど、見えた)。

水晶小屋〜水晶岳〜水晶小屋

水晶小屋の前で景色を楽しんだあとに水晶岳を往復。ここからみると蝶から燕までは結構長く見えるし、大天井岳はわりとりっぱな山に見えた。

水晶小屋〜ワリモ分岐〜鷲羽岳〜ワリモ分岐

水晶小屋で休憩後、鷲羽岳へ。鷲羽岳からは直接三俣山荘へ下る予定であったが、ワリモ分岐のところに鷲羽岳まで30分という標識が出ていたので鷲羽岳まで往復してから黒部の源流を見に下ることにした。実際に歩いてみると鷲羽岳までは1時間かかった(30分でなく50分の見間違えか?)。

鷲羽岳へ行く途中で雲ノ平山荘、高天原山荘が見える場所があった。昨日はあんなところを降って登りかえしたのかとあきれた。

ワリモ分岐〜祖父山分岐〜三俣山荘

岩苔乗越からの下りは所々、道が不明瞭なところがあるので踏み後を正しくたどるように注意が必要。

三俣山荘で昼食。山荘からは鷲羽岳の眺めがすばらしい。この近辺の山には当分(もしかしたら一生)こないだろうと思っていたけど、鷲羽岳の眺めながらもう一度来たいと思った。

昼食には誘惑に負けて、生ビールを一緒に頼んだ。食後にはコーヒーを頼んだ。コーヒーはサイホンで一杯ずつ入れており、美味。

三俣山荘〜三俣蓮華岳〜双六岳〜双六小屋

三俣蓮華のあたりからガスってしまって、双六岳につくころにはすっかり展望はなし。

双六小屋はきれいな小屋で、特に食堂は平地の民宿の食堂にいるのではと錯覚するようなきれいな食堂だった。また、水は豊富にあるようで双六への登り口の脇で流しっぱなしになっていた。この日はすいていて一人1畳で寝ることができた。

コースタイム

8/18(月)

双六小屋〜樅沢岳〜仙丈乗越〜槍岳山荘

双六小屋でモーニングコーヒー(ドリップ・コーヒーなのだが一度にたくさん作った物をその都度、沸かし直しているのが残念)を飲んだあと出発。

踏み跡通りに歩いてきたのに樅沢岳山頂の手前で迷った。どうも、踏み跡は朝日の写真をとる人が写真の取りやすい位置に行くためにつけてしまった跡のようである。実際の山頂には標識があるのでこれがなければ、ニセの山頂。実際の登山道は樅沢岳の左側から回り込んで山頂に行くように付いている(ニセの山頂のちょっと下から右側に回り込むような踏み跡もあるので要注意)。

この日の行程のほとんどは槍ヶ岳を見ながらの楽しい道。後ろを振り返ると鷲羽岳をバックに三俣山荘、右手には鏡平小屋、笠ヶ岳を見つつ、仙丈乗越へ。この日は足が絶好調でここまでの行程で全然、疲れがないため、休憩無しで快調にとばした。槍の肩へもうちょっとというところで、空を見上げれば、グライダーが飛んでいた。

槍岳山荘〜槍ヶ岳〜槍岳山荘

槍の肩について、しばらく休もうと思ったが中高年の団体が山頂に向かいそうだったのでたいして休まず出発。結局、この団体が登りきるまで、山頂でのんびりすることになった。前に一度登ったとき(5年位前)より、整備されていて格段に登りやすくなっている。ちょうど山頂にはガスがかかっていて着いたときはガスの切れ間に南岳や大天井岳方面が見える程度だったが、下るときには完全にガスっていた。

槍岳山荘〜ヒュッテ大槍

この日に上高地まで下ろうかとも思ったが、氷河公園でゆっくりしたかったのでヒュッテ大槍に泊まることにした。

なんか今日はすいてそうだなと思いつつ夕食まで眠ったり、酒を飲んだりしていたが、夕食の時間になっても他の客は来なかった。なんとヒュッテ大槍のこの日の泊まり客はなんと自分一人だけだった。夕食にはワインが一杯ついてきたのでびっくり。

昼間に寝ていたので22時ごろに目を覚ました。天気はどうかなと窓を開けたとたんに流れ星が流れるのが目に飛び込んだ。外に出てみると月明かりで結構明るい。下の方は雲海で月明かりに照らされてきれいだった。

コースタイム

8/19(火)

ヒュッテ大槍〜天狗池分岐〜天狗池

天狗池に着いた時点で槍の穂先は雲がかかっていた。しばらく待ったが晴れそうにないのであきらめた。

天狗池〜天狗池分岐〜大曲〜テン場〜槍沢ロッヂ

槍沢ロッヂの手前の水場で水の補給。ここの水はなかなかうまい。この水場からしばらく、槍沢ロッヂの水パイプを脇に見ながら歩き、沢の水音がいちだんと高くなると槍沢ロッヂ。

槍沢ロッヂ〜二ノ俣〜一ノ俣〜横尾〜徳沢〜嘉門次小屋〜村営アルペンホテル

槍沢ロッヂからは快調にとばしながら、途中嘉門次小屋で昼食をとり、村営アルペンホテルへ。

この日のうちに上高地から帰ってもよかったのであるが、朝の大正池を見たかったのと風呂にはいってさっぱりしたかったので、昨日、槍岳山荘に着いた時点で村営アルペンホテルに電話で予約を入れておいた。

コースタイム

8/20(水)

日の出前に大正池を往復した。うれしいことにもやがかかって非常に美しかった。バスが来る前にと早めにいったのにツアー客が来ていた。もったいないことにツアー客は添乗員に促されるまま、あまり大正池でゆっくりせずに去っていった。ホテルで朝食を食べた後でバスで松本に出て、13:54発のスーパーあずさ8号にのって帰った。松本に着いた時点で持ってきていたあずさの自由席回数券が使えないことに気づいた。トクトク切符の類は8/11-20は使えないのだった。あと、一日日程をずらせばよかったかなとちょっとだけ後悔した。

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